温泉入浴と飲泉は効果が全然違います。
ここでは主に温泉を飲むことにより身体に吸収する「飲泉」についてご紹介しています。

入浴より高い効果が期待できる「飲泉」

生体の皮膚を貫通して体内に侵入できるような物質は極くわずかで、炭酸ガスと硫化水素くらいです。したがって温泉成分(泉質)により「入浴」の治療効果に差がでてくるのは皮膚疾患くらいです。これ以外の場合は「入浴」による泉質の差はほとんどありません。

ちなみに炭酸ガスと硫化水素は血管拡張作用がありますので、高血圧や心臓疾患には有用です。

日本には二千余の温泉があり、みんなひとつひとつ泉質は違います。つまり二千余の温泉に二千余の効能が存在します。泉質は多量に含まれているイオンや化合物で命名されますが、微量物質でも大きな医学的作用を持つこともあります。成分表に記されてない物質が実はその温泉を支えていたということもあります。

皮膚から吸収するより飲泉にて体の中から吸収すると、より多くの成分を体内に取り込むことができるため高い効果が期待できます。

温泉水とは

「水」は、成分と人工的な処理の程度により4分類されます。
ここでは「水」についてより詳しく解説いたします。

(1)ナチュラルウォーター

特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理が施されていない水のこと。ミネラル成分が含有されていない場合もあります。

(2)ナチュラルミネラルウォーター=温泉水

ナチュラルウォーターのうち、ミネラル成分が溶け込んでいるもの。ナチュラルミネラルウォーターのミネラル成分は、地中の鉱物など自然由来のものに限られます。
いわゆる「天然水」に当てはまるのはナチュラルウォーター(とナチュラルミネラルウォーター)だけ。

(3)ミネラルウォーター

天然水のミネラル成分を人工的に調整した水、または何種類かのナチュラルミネラルウォーターを混合したもの。沈殿、ろ過のほかにも、オゾン殺菌や紫外線殺菌、水への空気の混入などの調整が行われる場合があります。

(4)ボトルドウォーター

蒸留水・河川の表層水など、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター及びミネラルウォーター以外で飲むことができる水の総称。水道水であっても「東京水」のように飲用として市販された場合は、ボトルドウォーターとして取り扱われます。

(参考:食品衛生法により「水のみを原料とする清涼飲料水」と定義された種類より)

飲泉できる温泉水

飲む事でより多くの成分を身体に直接取り込める「飲泉」ですが、温泉ではどんな温泉水も飲んで良いのでしょうか?
ここではどのように「飲泉」するのか、どんな温泉水を飲むべきかについてQ&Aで解説します。

Q
飲める温泉水の基準は?
Q
オススメの温泉水を教えてください
Q
どれくらい飲めばいいですか?

飲泉時の注意

飲んでその効果を実感できる「飲泉」ですが、たくさん飲めばそれだけ効果が高いのでしょうか?
温泉は入浴においてもその効能は泉質によって変わってきます。直接身体に取り込む「飲泉」の場合には、飲み方や量の他にも注意しなければならない事があります。

ここでは温泉水の飲む時に気を付けるべき事を解説いたします。

  1. 飲泉療養に際しては、専門的知識を有する医師の指導を受けること。また、服薬治療中の人は、主治医の意見を聴くこと。
  2. 15歳以下の人については、原則的には飲用を避けること。ただし、専門的知識を有する医師の指導を受ける飲泉については例外とすること。
  3. 飲泉は決められた場所で、源泉を直接引いた新鮮な温泉を飲用すること。
  4. 温泉飲用の1回の量は一般に100~150mL程度とし、その1日の総量はおよそ200~500mLまでとすること。
  5. 飲泉には、自身専用又は使い捨てのコップなど衛生的なものを用いること。
  6. 飲泉は一般に食事の30分程度前に行うことが望ましいこと。
  7. 飲泉場から飲用目的で温泉水を持ち帰らないこと。
  8. 飲用する際には、誤嚥に注意すること。誤嚥とは、うがいや焦って飲むことなどにより、肺や気管に水分を吸い込んでしまうことをいう。なお、嚥下障害を発症している人は飲泉を行わないこと。

出典:温泉で注意すること(飲用編)日本温泉協会